問うことの彼方

音楽のこと、社会のこと、人間のこと、科学のことなど、あらゆる事に問いを立て、自分なりの答えを書き綴ってみる。

壁すらも楽しむ

サッカーW杯日本代表に選出されたブンデスリーガマインツ武藤嘉紀選手。

TVニュースで、なかなか代表に選ばれず、孤独な毎日を送っていた当時の映像が流れていた。

完全には言葉を覚えてはいないが、自分で車を運転しながら、

「紆余曲折を経て自分は成長する。サッカー選手である以上、壁がないということはない。壁すらも楽しむということが必要だ」

といったことを述べていた。

 

―― 壁すらも楽しむ。

 

25歳の若者が凄いことを言う。とても感心させられた。できることなら壁はないほうがよい、と考えてしまうのが凡人だろう。

そして、壁があってもないことにして壁を見ないようにするという現実逃避が、一般の人々にどれだけ多いだろうか。

 

「壁すらも楽しむ」ということはどういうことか。

「壁」にぶち当たっているということ、すなわち、成長の機会を授けてくれた環境や自分の境遇、運命というものに感謝するということであろうか。

 

このような感覚に至るには、自分と壁の2つを客観視できるだけの冷静な判断が要る一方で、自分が壁に向かって没頭し我を忘れるほどに打ち込むという客観的判断がままならない自分も決して見失わないという、

相反する心のベクトルを両方とも保持するという、とてつもなく難しい状況を、うまくコントロールしなければならないだろう。